韓国のバンドサバイバルオーディション SUPER BANDを紹介します①
※ これは元々他のブログに載せていたものを再アップしたものです!
韓国で2019年4月19日夜9時からJTBCで放送された、バンドサバイバルオーディション番組SUPERBAND(슈퍼밴드)』。番組終了後は優勝したHOPPIPOLLA、LUCYをはじめ、いくつかのバンドがデビューしたり、ソロ活動の道を歩んでいる参加者を数多く輩出しました。
今回はその『SUPERBAND(슈퍼밴드)』(全14回、最終回は生放送)という番組を紹介します!番組写真はスマホ画面をスクショしただけなので、正直画質が悪いです💦すみません💦💦
『SUPERBAND』が放送されたJTBCはそのケーブルチャンネルの一つです。特に社会派のニュース、ドキュメンタリーが人気がありますが、ドラマやバラエティも人気番組を出しています。中でも『知っているお兄さん(아는 형님)』はSUPER JUNIORのヒチョルさんなどがレギュラー出演となり、ゲストで今旬の芸能人やアイドルなども出演しているバラエティ番組で人気を博していますね。
それではその『SUPERBAND』とは?
多くの方がご存知の通り、韓国の音楽市場はアイドル人気がかなりの比重を占めており、どこの事務所もしのぎを削っています。そこにHIPHOP、R&B、バラードやダンスといったジャンルが続いており、日本や海外のようにバンドがメインストリームに上がることがあまりありません。韓国で知名度があるバンドと言えば、アイドルバンドや安定した人気を持つベテランバンドばかりというのが現状なのです。そこでそんな現状を打開し、今まで無かった新たな音楽を作り上げ、グローバルに活躍するバンドを作ろうと開始されたのが『音楽天才達のバンド結成プロジェクト -SUPER BAND-』です。
実は以前にもシーズン3まで放映した『TOP BAND』や『バンドの時代』というバンドサバイバルオーディションが地上波で放送されたことがありました。しかし残念ながら、どちらの番組も優勝チームはメジャーシーンを揺るがすほどの活躍はできませんでした。またどちらの番組もバンドの形で応募するのが決まりになっている反面、『SUPERBAND』はバンド全員での参加はもちろん、ソロでの応募も可能でした。そのためずっと一人で歌ってきたり、楽器を弾いてきたけどバンドをしたい!という応募者が多数を占めていたのです。中にはクラシック畑から来た人や、普段目にしたことの無いような珍しい楽器を弾く人も。実際に見たらわかりますが本当に実力者の集まりで、一体今までどこにいたの?どうして誰にも見つからなかったの?!という人達ばかり。そのため初審査ではどの参加者も息を飲むようなパフォーマンスが繰り広げられます。ちなみに、この『SUPERBAND』、参加者はなぜか全て男性でした。実はそのことが問題になり、今年シーズン2が放送予定ですが、今回は女性も参加できるようになりました。
そしてバンドオーディションだからといって必ずしもロックだけではありません。参加者の趣向もR&BやHIPHOP、ファンクにクラシックなど様々。制作側も最終的に結成されるバンドのジャンルや人数は問わないとしていました。優勝賞金はなんと1億ウォン(約1,000万円)!更に賞品としてSUVにアルバム発売にワールドツアーまで!随分とお金をかけたものですね~。韓国の番組を見てるとテレビ局ってお金があるんだなぁと思うことがしばしばです。ただ残念ながら優勝したHOPPIPOLLAはアルバム発売ではなく、デジタルシングルでのデビューでした。またワールドツアーも叶わなかったですね。
さぁ、ではそんなオーディション、どうやって進められていったのでしょうか?まずは審査員を紹介しましょう。
審査員は韓国の国民的バンドともいえる、数少ない第一線で活躍しているバンド、私が大好きなNellのボーカルのキム・ジョンファン(画像2段目右)、90年代にシンガーソングライターとしてデビューし、今はバンドでボーカルを担当しながら、様々なオーディション番組の審査員も務めているユン・ジョンシン(画像2段目左)、同じく90年代にソロシンガーとしてデビューし、オーディション番組の審査員も務めているユンサン(画像1段目右)。この3人が参加者一人一人をかなり細かく見ており、全体的なサウンドはもちろん、歌唱法や演奏方法に関しての指摘や言及が多かったです。特にユンサンさんはベースを経験していたため、ギターやベースの奏法に関しての言及が多く見られました。そして世界的人気を誇るロックバンドリンキンパークのDJであり、韓国系アメリカ人のジョー・ハーン(画像3段目左)_。韓国系ではありますが、韓国語は出来ないのでコメントは全て英語。やはりバンドサウンドに関しての言及が多め。ただアメリカ育ちのせいか、韓国らしい感性の曲はそんなに高評価ではなかったのが個人的には残念でしたね。そして最後に悪童ミュージシャンのイ・スヒョン(画像3段目右)。紅一点の彼女はユニットではボーカル担当なだけに、ボーカルに関する専門的なコメントなどを期待されていましたが、完全に一視聴者目線でのありきたりなコメントだけで一部の視聴者から批判を浴びてしまったりもしました。
審査はオーディション参加者の人数が多いため、12人1組ずつで行われます。参加者は大きい会場の端に準備された椅子に座り、そこから1人ずつ呼ばれパフォーマンスします。他の参加者もそのパフォーマンスが見られる形となるので、かなり緊張しそうですね。きちんとギターが置けるものが準備されてるのもバンドオーディションならでは。
左からユンサン、ジョー・ハン、ユン・ジョンシン、イ・スヒョン、キム・ジョンワン
かなり広い空間で、審査員との距離もあるので尚更緊張しそう。一人一人呼ばれて準備してきたパフォーマンスを披露します。
こんな広い空間で自分だけスポットライト浴びてたら…
参加者は1人で応募した人が大部分でしたが、既にバンドやユニットを組んでいる人はメンバー全員での応募もありました。その場合はメンバーの中で合否が分かれてしまう場合も。中には既にデビューしていてある程度の知名度もあるケビン・オさんやバンドThe Roseなどの参加もあり、審査員の目を引きました。また放送では言及されていませんでしたが、現役アイドルグループB.I.Gのメンバーベンジさん(現在はグループ脱退)や、アイドルオーディション番組『UNDER19』出身の当時現役高校3年生の天才ギタリストイム・ヒョンビン君(現Bandageギタリスト)もいたりと、意外な方面からの参加もあっておもしろかったです。
メンバー全員で応募したバンドThe Rose
質疑応答中の審査員と参加者